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【えぞ財団】連載企画「この人、エーゾ」① 利尻町役場まちづくり政策課・佐藤さん~ぶっ飛んだ地元PRも「未来への投資」、固定概念は「ぶっ壊したい!」~

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今回から始まるえぞ財団が紹介する、「この人、エーゾ!」企画。
組織のなかで、マチのなかで、もがきがらも新たなチャレンジをしているひとを今回から紹介します。今回はこの方。

■佐藤 弘人:利尻町まちづくり政策課課長。1993年利尻町役場入庁。1974年利尻富士町出身。趣味はバンド活動、ギター弾き語り。

○「ヒップホップ?なんだそれ。訳わかんねーな」から始まった“リーシリーボーイズ”。スタートは前途多難

 佐藤さんが中心となり仕掛けたプロジェクトの一つに“リーシリーボーイズ”による町のPRがあります。最高齢94歳を筆頭に、利尻町在住の現役漁師のおじいちゃん3人によるヒップホップ集団。2017年デビュー曲「ウィー アー リーシリーボーイズ」のリリースで、テレビでは月曜から夜ふかし、日立 世界・ふしぎ発見!、めざましテレビなどの他、ラジオ、新聞、WEBなど多くのメディアに取り上げられ、札幌コレクションなどイベントにも出演、ネット上でも「かわいい!」「ウケるw」などとBUZZり、現在も利尻町PRのため活躍しています。

 今年春先にも2曲目となる「利尻にカモン!」をリリースし、さらに注目を集めているリーシリーボーイズの結成に至るまでは想像を超える数々の困難と苦労がありました。佐藤さんも地方自治体の永遠の課題ともいえる”町にたくさんの観光客や移住者を増やすのはどうしたらよいのか?””全国の人に利尻町をどうPRするべきか?”という問題に直面していました。少子高齢化、人口減少に伴う過疎化などというマイナスなワードが頭を駆け巡り、突破口がなかなか見えない中、隣の礼文島出身でPR会社を経営する松田鋼季氏との出会い”おじいちゃん×漁師×ヒップホップのリーシリーボーイズがNHK紅白歌合戦を目指すことで利尻町のPRを”という面白くて攻めたプロモーションの提案をもらいました。佐藤さんは「本当にすぐやりたいと決めた。従来のやり方じゃダメなのはわかってたけど、思いつかなかった。リーシリーボーイズPRは想像しただけで笑って噴出した(笑)、だから即決さ」と当時を振り返る。

○「そんなの役場の仕事じゃない」「前例無いから難しい」の批判にも、「すべては利尻町のため」「未来への投資」信念曲げず

 しかしプロモーション実現に向け、佐藤さん率いる”役場PRチーム”が動き出すと「まずヒップホップやBUZZるって何?」「役場は芸能事務所ではない」「費用対効果が不透明」「前例がないから難しい」など様々な意見や批判に対する説明や調整に膨大な時間と労力を費やしました。佐藤さんや役場チームも心折れそうになった時期もありましたが「みんなただ批判してるんじゃなくて心配だったり、その根底には利尻島のことを好きなのはわかってるのさ。だから諦めないでちゃんと説明して、任せてほしいって頼んだ。すべては利尻町のため、未来への投資だって」とPR実現に向け動き続け、始動に至りました。
 次は”リーシリーボーイズ”メンバー選び。個性豊かな島の漁師3人のおじいちゃん達は、佐藤さんや役場チームが幾度となく直接交渉し納得を得て、結成に至りました。プロモーションチームではミュージシャン、ダンサー、カメラマン、スタイリストなど総勢10人以上の「プロ集団」が結成され、集結、利尻町でミュージックビデオが撮影されました。
 デビューしてからは先述の通り。「想像以上のものすごい反響で、それまでの苦労は一気に吹き飛んだ。PRチームで乾杯した。最高だった」と話しますが、改めて”民間企業とのタッグ””既存にとらわれない楽しいマチの情報発信の重要性””役場内のチームと結束”すべてがかみ合った大成功でした。「本当に役場職員によるPRチームも団結した。チャレンジに苦労はつきもので田舎だからは言い訳にもならないと痛感したね」と当時を振り返ります。

〇「未来への投資」を追求する礎となった光ケーブル整備事業、役場だけじゃできない仕事をできた大きな成功体験

 佐藤さんは、現職のまちづくり政策課のように企画やプロモーションも運営するいわゆる「派手」な部署にいたわけではありません。以前総務課にいた2009~10年に実施した、利尻富士町と礼文町との3町による光ファイバー網整備事業に携わったことが大きな成功体験につながっていると語ります。
 ADSLやISDNがメインだった当時、それよりも高速な光ファイバー網の導入に関して、「こんな離島をあんまり都市化する必要ないべや」「今でも大した困ってない、このままでいいべや」という反対意見も少なくありませんでした。しかし、利尻町は住民への良質な通信環境の整備はもちろん、観光客や外部企業、移住者を誘致しているのにネット環境が悪いというデメリットを島外の人には感じてほしくなかった佐藤さんは、「物流のタイムラグは離島という立地環境から仕方ない部分はあるけど、情報格差はなんとかできるんでないか」と考えていました。気が遠くなるような書類を作り上げ、民間の通信事業者も含めた各方面との折衝を繰り返し、導入が完了しました。
 現在はその光ファイバー網を活用し4GやWi-Fiで町民があたりまえにスマホを使っていたり、役場内でもオンラインミーティングがスムーズにできる様子をみて、「頑張れば将来的に数え切れない人が喜んでくれる」「成功体験になった」「やって良かった」と話しました。

○深刻な問題を明るく解決したい!若手漁師集団”NORTH FLAGGERS"。趣味も高じて、生の音楽や芸術を利尻町に

 佐藤さんは、国土交通省の離島振興「しまっちんぐ」(https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chirit/shimatching2019.html)でヤフー株式会社との出会いをきっかけに地元漁組や利尻富士町などとも協力し"NORTH FLAGGERS"の立ち上げにも携わりました。利尻島の若手漁師は、漁師の新3K”かっこいい・稼げる・革新的だと”掲げ、メディアを活用し各種プロモーションを実施し、「深刻化する漁師の高齢化、漁業後継者人材確保、育成問題に利尻島が一丸となってどうにか歯止めをかけるきっかけになれば」と話します。

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